波照間の夜は星あかり
「今、あたりには街灯も電灯もありませんけれど、真っ暗ではありませんよね。これは何のあかりでしょう?」と、波照間島の夜空を案内してくれる星空観測タワーの館長。答えは星あかり。本州では見る何倍もの数の星が波照間の空には輝いて、地上に薄明かりを届けてくれるのです。都会では見ることのできない小さな星も、波照間の夜空では、はっきりとその存在を確認することができます。「でも、見えないからといって、ないわけではないんですよ。星はちゃんとそこにあるんです」という館長の言葉に、普段忘れてしまっている夜空の深さに気付かされます。秋から冬は、星空観測にもってこいの季節。首が痛くなるほどずっと見上げていても飽きない日本最南端の星空で、南十字星が待っています。